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イカ釣りでのタッチドライブの使い方
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現在のシマノ製電動リールの巻上方式は、大きく分けるとテクニカルレバー方式とタッチドライブ方式の2種類があります。ビーストマスターとフォースマスターでは、2000番以上はテクニカルレバー、1000番以下はタッチドライブになっており、プレイズやプレミオは現時点で1000番以下でもテクニカルレバーです。唯一、フォースマスター800番のみスマートダイアル方式です。
タッチドライブ方式 テクニカルレバー方式 スマートダイアル方式

今迄ヤリイカやスルメイカ釣りで、テクニカルレバーでずっと慣れて来られたユーザーの方達は、タッチドライブを触った途端、イカで使えるんですかねと言われます。お客様がそう思う要因は何なのか、本当に使えるのか試してみることにしました。
イカ釣りの場合、掛けたら直ぐ巻くのが基本です。タッチドライブでは、シーソースイッチの片方をチョン押して巻き始めるか、少し長めに押し設定した任意の中間速から巻き始めるかになります。巻いている最中の動作や船べり自動停止時もテクニカルレバーと何ら変わりはありません。唯一の違いは、竿をシャクリ上げ天に向けて止めた時にモジモゾと出る触りの対処の仕方です。テクニカルレバーの場合は、触りと同時にレバーを高速目に巻き掛けに行き、掛けたあと中速に戻し巻き上げますが、タッチドライブの場合は、1回目の操作で中間速の速度までしか上がらない(速度が遅い)というのが考えられます。合わせるタイミングが遅いと掛からなかったり、掛けられても触腕の先に掛かってしまい、タダ巻き時と同じように巻き始めて5mも巻くと直ぐにバレてしまいます。最初の合わせを高速で針先の奥に掛けるにはどうしたらよいか、答えはタッチドライブ方式の電動には全て付いているピックアップボタン(チョイ巻)を使えば可能になります。
チョイ巻のスピード設定を最高速のHiに設定しておき、触りが出たら即掛けに行けば深場でも合わせが遅れることなく掛けられます。この時のタッチドライブの中間速設定は、初期設定の17より遅くても問題ありません。ピックアップボタンで針先の根本まで掛けていますので、遅めの連続巻きスタートでもバレません。ヤリ・スルメなら13位からスタートし徐々に上げるのが良いかと思います。チョイ巻きの最高速設定や中間速設定はメニューの中で簡単に行えます。
 
チョイ巻Hiスピードで高速掛け  合わせた後は中間速迄上げ通常巻き 

もう一つ良く言われるのは、タッチドライブそのものの操作です。特に手前側ではなく奥側のスイッチを押す操作、通常停止をさせるスイッチの操作です。親指のみで操作が可能なように設計されていますが、お客様一人一人の指の長さや手全体の大きさは違いがあります。どうしても奥まで届かない場合は、無理して親指に拘る必要はないと考えます。反対側の手の人差し指と中指をシーソースイッチに当て、増速減速停止の操作をすればスムーズにストレスなくコントロールが可能になります。手前側を停止にして奥側を巻き始め設定にしても押しづらい場合は同じです。
   
どうしても届かない場合は、反対側の人差し指と中指でコントロール 
 
初期の電動丸3000テクニックマスターの時代から巻上げ開始はボタン、増速減速はスライドスイッチで行って来ました。皆さん長年この電動を使いこなして来られて現在に至っているのです。今のタッチドライブも基本的には同じで、慣れればストレスなく使えます。現にタッチドライブ方式の電動リールから船の釣りを始められた方達は、十分に使いこなしておられます。イカ釣りで使いづらいのではないかという心配は、必要ありません。ご自分なりのタッチドライブの使い方でお楽しみ頂ければと思います。
今年は高水温や速潮の影響から着底しないほどのカッ飛んだ潮を経験した方も多くいらっしゃると思います。イカ釣りのPEラインも4号では太いくらいで、3号が主流になり2号の方も増えつつあります。ビーストマスター・フォースマスター1000番の場合は2号が600m巻けます。勿論、2号の場合はツノ数少な目、延伸処理の少ないPEラインを使うのが条件になります。
小型軽量の電動リールが好まれるようになってきておりますが、ビーストマスター1000番やフォースマスター1000番以下のリールは、タッチドライブ方式になります。タッチドライブ方式以外で小型軽量の電動リールが欲しいからとプレイズ1000番以下にするという選択肢は、10本以上のツノを付けるスルメイカ釣りには、モータートルク及び実用巻上持久力、遊星ギアの耐久性、水深の深い超速潮、200号前後の下オモリ使用という観点からお勧めは出来ません。電動リールが道具である以上、その能力に余裕を持って使いこなすのが基本です。ギリギリで使うのは、故障の原因にもなります。
2021年の黒潮本流は、伊豆半島のイカ釣り好漁場の石廊崎沖にもろにぶつかり、相模湾の沖の瀬、洲崎沖を通り南下していました。どの釣り場でも超速潮の中で釣りをしなければならない状況になってきています。これを機にPEラインの太さだけでなく、どうしたら道具を立てられ触りを取れるようになるかを考えて頂ければと思います。
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